海外MBAを目指す中で、多くの方が悩むのが「英文レジュメの作成」。特に日本国内の就職活動や転職で使う“職務経歴書”とは形式も内容も大きく異なります。
私自身、マレーシアの大学院(MBA)に出願するにあたって英文レジュメを作成しました。最初はフォーマットが決まっているのか、何を書けばいいのかも分からず、とても迷いました。本記事では、そのプロセスやポイント、実際に工夫した点についてまとめています。
1. なぜ英文レジュメが重要なのか?
MBA出願におけるレジュメは、アドミッションが「この人は何者か?」「どんな経験があり、MBAで何を学びたいのか」を最初に把握する大切な資料です。また、多くのMBAプログラムではグループワークが重視されるため、出願者がどのような経験を積んできたか、どのような視点やスキルでチームに貢献できるかといった要素も評価の対象になります。面接や志望動機書のベースにもなるので、手を抜けない書類のひとつです。
2. 日本の職務経歴書との違い
日本の職務経歴書 | 英文レジュメ |
---|---|
時系列での詳細記述 | 要点を簡潔にまとめる |
A4で2〜3ページが多い | 通常1ページ(長くても2ページ) |
丁寧な言い回しが多い | 結論ファーストで簡潔に |
チームでの努力を強調 | 個人の成果を数値で示す |
このように、英文レジュメでは「自分がどういう結果を出したか」が重視されます。
また、日本では職務経歴書のフォーマットがある程度決まっている場合が多く、参考書籍やテンプレートも豊富です。一方で英文レジュメには「正解」がなく、自由度が高いため、最初は何から手をつければよいのか迷いやすいのが実情です。
3. レジュメ作成で意識したポイント
英文レジュメでは、構成だけでなくフォントや見た目の整え方も重要です。私は以下の点を意識して作成しました:
1.書式設定
- フォント:読みやすさとフォーマルさを重視して「Calibri」や「Arial」を使用
- フォントサイズ:10-11pt
- 余白:上下左右すべて1インチ(2.54cm)を確保し、詰め込みすぎない
- フォーマット:一貫性を持たせ、日付や役職名の位置を揃える
その他の書き方についてや内容についてオックスフォード大学のサイトで詳しく説明されているので参考にしてみてください。
CVs | Oxford University Careers Service
2.構成と内容を明確に
僕のレジュメ構成は以下のようにしました:
①Header(ヘッダー情報)
氏名、電話番号、メールアドレスを記載します。
電話番号は国際形式(例:+81)で記載するのがマナーです。日本の携帯番号(090や080など)は、最初の「0」を除き「+81 90-xxxx-xxxx」のように書き換えましょう。
②Work Experience(職務経験)
時系列で実績を記載しますが、新しい経験を上に配置する「逆時系列」が基本です。
役職・会社名・勤務期間はそれぞれのポジションごとに明確に記載しましょう(例:同じ会社内で部署異動があった場合なども分けて記述)。また、会社名はイタリックで記載しましょう。役職名や勤務期間との区別がつきやすくなり、視覚的にも整理されて見えるため、フォーマルな印象を与えることができます。
MBAでは、マネジメント経験やコンサルティング経験など、リーダーシップや課題解決能力を示す内容が特に高く評価される傾向があります。
僕自身はマネジメント経験はありませんでしたが、クライアント業務に携わるコンサルティング的なプロジェクト経験があったため、その内容を中心に構成し、自分がどう貢献したかが伝わるように記載しました。
「ただの業務内容の説明」にとどまらず、自分の伝えたいポイントが相手に伝わるように、書き方や構成を工夫することが大切です。
ポイント:
- 新しい職務を上に書く
- 役職・会社名・期間は必ず明記
- 数字や具体的な成果を盛り込むことで説得力アップ
③Education(最終学歴)
大学以降の学歴を記載しましょう。大学名、学位(例:Bachelor of Commerce など)、在籍期間を明記します。GPAや特筆すべき活動(例:学内プロジェクト、リーダー経験)がある場合はあわせて記載しても構いません。
また、サマースクールや短期留学経験などがあれば、それも記載可能です。海外経験や主体性のある学習姿勢をアピールできるポイントになります。
Addional Information(使用可能ツール、語学スキル、ボランティア活動など
④Additional Information(追加情報)
国籍、語学スキル、ボランティア活動など、学業や仕事以外で自分をアピールできる内容を書きましょう。
何を書けば良いか迷う方も多いですが、趣味や特技、海外経験など、自分の個性や人となりを伝えられる内容が効果的です。
例えば僕は、海外旅行が好きでこれまで8カ国を訪れたことや、アメリカで語学留学した経験、さらにブログを運営していることを記載しました。
こうした情報は、国際感覚や積極性、コミュニケーション能力を示す材料となり、MBA出願でプラスに働きます。
(例)

4. 書いてみてわかったこと・これから準備する人へのアドバイス
英文レジュメと聞くと、「何を書けばいいのか」「どう書けばいいのか」と最初は戸惑う方も多いと思います。私も最初は困ってしまいました。しかし実際には、フォーマットに沿って事実を整理し、シンプルに書いていくだけなので、想像より難しくありません。
また、年齢や性別などの個人情報は基本的に記載する必要がありません。重要なのは、自分の経験を客観的に見つめ直し、数字や成果を意識して伝えることです。焦らず、一つずつ準備を進めていきましょう。
5. その他の出願必要書類について
英文レジュメの他にも、MBA出願にはいくつかの書類が必要になります。基本的に以下の3点はどの大学でも共通して求められると考えてよいでしょう。
- 大学の卒業証明書(英文)
- 大学の成績証明書(英文)
- 英文レジュメ
これに加えて、IELTSやTOEFLなどの英語力証明書の提出が求められる場合があります。英語スコアについては、すでに要件を満たしている場合は出願時に提出しますが、スコアがまだ足りない場合でも出願自体は可能なケースが多く、スコア取得後に追加提出する流れで問題ありません。
また、推薦状(Letter of Recommendation)については、マレーシアの大学では必須でない場合も多いです。出願先の大学・プログラムによって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
6. まとめ:レジュメは「自分の強みを言語化するツール」
MBA出願に向けたレジュメは、大学への自己アピールのための重要な書類ですが、同時に自分の経験や強みを整理し言語化する絶好の機会でもあります。
書き方のポイントがわかれば、ぜひ早めに取り組んでみてください。レジュメを作成する過程で、自分のキャリアや今後の目標もよりクリアになるはずです。
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