
英語の勉強はしてきたのに、“話す”ってなると全然ダメなんだよな…



それ、実は“思考のクセ”のせいかもしれないよ。



思考のクセ…?
え、じゃあどうすれば話せるようになるの?



今日はその“思考の罠”と、“どう変えればいいか”を3つに分けて解説するね!
「英語をずっと勉強してるのに、全然話せるようにならない…」
そんなもどかしさを感じたことはありませんか?
- 「TOEICの点数は上がってきた。でも英語で話しかけられると固まってしまう」
- 「単語も文法も覚えているのに、口から英語が出てこない」
これは決して珍しいことではなく、多くの英語学習者が一度は経験する“壁”です。
実は、僕もまさにその壁にぶつかっていた一人です。
大学受験では英語が得意で、大学も英文学科。
文法や語彙の知識には自信があり、TOEICのスコアも決して低くはありませんでした。
それでも、「英語を話す」となると話は別。
スピーキングの授業では言葉に詰まり、帰国子女の友人が自然に英語を話しているのを見ては、心の中で焦りと劣等感を抱いていました。
「なんで、こんなに勉強してるのに、話せないんだろう……」
でも後になってわかったんです。
僕を本当に邪魔していたのは、英語力そのものではなく、無意識の“思考のクセ”だったと。
考え方を変えたことで、英語を話すことへの抵抗が自然となくなり、
「うまく話さなきゃ」と力むのではなく、英語を“ただ使う”という自然な感覚が身についていきました。
いまでは、海外の友人と英語で話したり、外国人に囲まれた環境で仕事をしたりと、
かつて苦手だった“話すこと”が、自分にとって当たり前の日常になっています。
今回は、そんな僕の経験も交えながら、
英語が話せないと感じている人が捨てるべき3つの思考パターンと、
それを手放すための具体的な解決策をお伝えします。
「英語が話せない自分を変えたい」
そんな人にこそ、ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。


思考1:ネイティブのように話さなきゃダメだ、と思ってしまう
英語を話そうとするとき、日本人の多くが無意識に抱いてしまうのが
「ネイティブのように話さなければいけない」という思い込みです。
僕自身もそうでした。
大学で英会話を始めたばかりの頃、ネイティブや帰国子女の友達の流暢な英語を聞いて、
「自分の英語なんて子どもみたいだな」と感じ、自信をどんどん失っていきました。
結果、英語を話すのが怖くなり、会話の機会を避けるように。
せっかく学んだ知識も使う場がないまま、やる気まで落ちていきました。
しかし、言語習得には臨界期があり、「大人がネイティブのように話すのは、生物学的にほぼ不可能」なのです。
コラム:臨界期とは?
言語習得には「臨界期(critical period)」と呼ばれるタイミングがあり、
これは脳が言語を自然に吸収できる年齢のこと。
研究によると、そのピークは8歳ごろで、それ以降に新しい言語を習得する場合、
ネイティブのような発音や自然な文法感覚を身につけるのはかなり難しいとされています。
参考リンク
臨界期仮説について〜 | バイリンガル教育の研究機関【バイリンガルサイエンス研究所】
つまり、大人になってから英語を学ぶ僕たちがネイティブのように話そうとすること自体が、
最初から非現実的な目標だったのです。
そもそも、「完璧な英語」なんて存在しません。
アメリカ人、イギリス人、オーストラリア人、それぞれアクセントも言い回しも違います。
さらに言えば、英語を母語としない国々──シンガポールやインド、フィリピンなど──では、
彼らなりのアクセントや文法感覚で堂々と英語を使っています。
それでも彼らは「自分は英語話者だ」と胸を張って英語を話しているのです。
僕は、こうした多様な英語話者の存在を知ったことで、
「ネイティブのように話さなくてもいいんだ」と、肩の力を抜けるようになりました。
解決策:さまざまな“英語話者モデル”に触れる
「ネイティブのように話さなければならない」という思い込みを手放すには、
いろいろな英語の“話し方”に触れることがとても効果的です。
日本の英語教育では、学校で使われるリスニング教材や教科書はほとんどが
アメリカやイギリスのネイティブスピーカーによる英語です。
そのため、英語=ネイティブのように話すもの、という固定観念を持ちやすいのです。
でも実際には、英語を母語とする人は約4億人程度に対し、
第二言語として英語を話す人は15億人以上いると言われています。
つまり、「英語を話せる人の大半はネイティブではない」のです。
僕も、YouTubeでインド人やシンガポール人の英語スピーチを見たり、
国際交流イベントで様々な英語アクセントに触れたりすることで、
「発音が違っても伝わるし、堂々と話せばいいんだ」と感じられるようになりました。
大切なのは、“ネイティブのように”ではなく、“あなたらしく最大限に”英語を使うこと。
自分なりの英語でも、相手に伝える力を磨いていくことこそが、本当の英語力です。
あなたも、「Your best possible English=今できる最高の英語」で堂々と会話してみてください。
それが、英語を話せるようになる第一歩です。


思考2:「もっと勉強してから話そう」と思ってしまう
英語を話せるようになりたいのに、
「まだ話すには早いかも…」
「もっと単語を覚えてからじゃないと…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
実はこの思考こそが、“一生話せるようにならない原因”だったりします。
僕自身、英語を話せるようになりたいと思っていたのに、
なかなか実際に話すことを始められませんでした。
「まだ自信がないから」
「文法が不安だから」
と思い込んで、ずっと勉強ばかりしていたんです。
でも、いざ会話にチャレンジしてみると、
「あれ、この単語、前に覚えたのに出てこない…」
そんな場面が何度もありました。
あとから辞書を見返すと、知っている単語で言い換えできたものばかり。
つまり、英語の知識はあっても、“会話の練習”が足りなかっただけだったのです。
会話力に必要なのは「知識」よりも「慣れ」
英会話に必要なのはもちろん英語力もありますが、
実際には“慣れ”のほうがずっと重要です。
- とっさに単語が出てこない
- 言い回しがわからない
- 何を話していいかわからない
これらはすべて、「英語力がない」からではなく、
話す経験が足りていないから起こることなんです。
ちなみに、日常会話に必要な英単語は1,500〜2,000語程度と言われています。
日本の中高の英語教育で学ぶ語彙数は3,000〜4,000語以上。
つまり、多くの人はすでに「話す準備」はできているんです。
あとは「口に出す練習」をするだけ。


解決策:「毎日少しでも英語を話す習慣」をつくる
「もっと勉強してから」ではなく、“今この瞬間から”話し始めることが大切です。
完璧じゃなくても、つっかえても、表現が変でもいい。
英語を話すことに“慣れる”ことが最優先です。
「こんなときはこの表現が使えるんだ!」
「言いたいことが伝わった!」
そんな小さな成功体験の積み重ねが、自然な英会話力につながります。
話す練習のハードルはどんどん下がっている
最近では、移動もお金もかけずに話せるツールがたくさんあります。
- オンライン英会話(例:Cambly, DMM英会話, ネイティブキャンプ など)
- AI英会話アプリ(例:Speak, Elsa Speak, Cakeなど)
- SNSで英語学習アカウントを作って発信&交流
僕も最初は1日5分のオンライン英会話から始めて、
「うまく話せなくても相手はちゃんと聞いてくれるんだ」
と実感できたことで、会話へのハードルがグッと下がりました。


思考3:「話せる=流暢に話せる」と思い込んでいる
英語を話せるようになりたい、と思ったとき、
「ペラペラじゃないとダメ」
「スラスラ言えない自分はまだまだ…」
そんなふうに思ってしまう人は多いと思います。
でも実はこれ、“英語を話せるようになる”には最大のブレーキになってしまうんです。
僕自身、英語学習を始めた当初は「流暢さ」をゴールにしていました。
だからこそ、話すときは「かっこよく話さなきゃ」「表現をたくさん使わなきゃ」と意識しすぎて、
結果として何を言いたいのか自分でもわからなくなったり、途中で止まってしまったりすることが多くありました。
そんな時、あるフランス人のオンライン英会話講師にこう言われたんです。
“KISS. Keep it Stupid Simple.”
―バカみたいにシンプルに話すことを意識してみなさい。
この言葉が、自分の英語に対する考え方を大きく変えてくれました。
「流暢さ」よりも「伝える力」が大切
英会話で大切なのは、流暢に話すことではありません。
「ちゃんと伝わるかどうか」
これがすべてです。
たとえば、
- “I have a headache.”
- “Can you help me?”
- “I don’t understand.”
こういった簡単でシンプルな表現でも、相手に意図が伝われば、それはもう立派な「英会話」です。
むしろ、難しい単語や構文を使いすぎて要点がぼやけてしまうよりも、
短く、端的に伝える方が、ずっと実用的で自然な会話になります。
解決策:「簡単な言葉で、一言で伝える」練習をする
英語を「話せるようになりたい」なら、まずは“伝わること”にフォーカスした会話練習を始めてみましょう。
おすすめは、次の2つのステップです:
- 言いたいことを「一言」で表現する練習
例:「今日は忙しかった」→ “Today was busy.”
「美味しかった」→ “It was delicious.” - 言えないときは言い換える練習をする
例:「遅刻した」→ “I came late.”
「体調が悪い」→ “I feel sick.”
こうした練習を日々繰り返すことで、
「話せる=流暢で完璧」という思い込みから解放され、
「話せる=伝えられる」という現実的な英語力が身についていきます。
「伝える力」は、どんな英語力よりも武器になる。
ペラペラじゃなくても、あなたの英語はすでに“話せて”います。
あとは、その自信を育てていくだけです。
まとめ:英語が話せるようになるために「捨てるべき思考」とは?
英語が「話せない」と感じている人の多くは、スキルではなく“思考のクセ”によって自らハードルを上げてしまっています。
今回紹介した3つの思考を手放すことで、英会話の壁は驚くほど低くなります。
話せない人が抱えがちな思考
- ネイティブのように話さなきゃいけない
→ 完璧を求めるのではなく、「自分の最大限の英語」でOK。 - もっと勉強してから話そう
→ 英語は“知識”ではなく“慣れ”。今すぐ話す習慣を。 - 話せる=流暢に話せる
→ 本当に大切なのは「相手に伝える力」。
今日からできる解決策
- 多様な英語話者に触れ、英語への価値観をアップデートする
- 毎日5分でも英語を口に出す習慣を作る
- 簡単な表現で「伝える」練習を重ねる
英語を話せるようになることは、
“特別な才能”ではなく、“考え方と習慣”の積み重ねです。
「話せない自分」を責めるのではなく、
「話せるようになる自分」を、今日から作っていきましょう。